「カスタマーサクセス」を読んだ。カスタマーサクセスって実際のところなんなの?



「カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則」を読みました。

だいたいこんな感じの内容でした。

  • Salesforceがサブスクリプションこれまで買い切りだったソフトウェアの世界にサブスクリプションを誕生させた。サブスクリプションの世界では導入時の売り上げよりも、契約し続けてくれることによりもたらされる売り上げのほうが大きく、重要になってくる
  • この世界では更新、アップセルが特に重要になってくること。このためにはソフトウェアを導入した顧客が目的を達成できることや、ファンになってもらうこと(=心理ロイヤリティの創出)が求められること
  • 売り上げ比率の変化により、これまでの社内での力関係に変化が発生している。これまでは契約取得に対して責任を持つセールスが力をもっていたが、更新に対して責任をもつ部署へとバランスが傾いてくるようになった
  • 更新に対する責任の遂行にあたっては何か問題があったら対応するというこれまでのカスタマーサポートよりも、事前に手を打って顧客の心理ロイヤリティを高めるカスタマーサクセスという動きがより重要視されている
  • 今後 CCO(Chief Customer success Officer)が出現し、重要なポジションとなっていくであろうこと
  • サブスクリプションはソフトウェア以外の分野でも今後増えていき、カスタマーサクセスの重要度が多くの分野で増していくであろうこと

「カスタマーサクセス」って実際のところなんなの?

これまでカスタマーサクセスという言葉について、「耳障りのよい言葉で、なんかよさそうなやつだけど、実際に何を指しているのかが、人によって考えていることがバラバラでふわふわしたもの」という認識でした。この本ではもう少し具体的にカスタマーサクセスとはなんぞ?というものが定義されており、「カスタマーサクセス」という言葉が出てきた時に認識を合わせるひとつの指針として利用できそうだなと感じました。
カスタマーサクセスという文言は、ロイヤリティの創出、特に心理ロイヤリティの創出という言葉の言い換えにすぎないということだ。


カスタマーエクスペリエンス大事、、、大事

読んでいてこれは確かにそうだよなぁ、なるほど〜と思ってマーカーを引いていた部分を挙げておきます。
最高のカスタマーエクスペリエンスとは、必要な時に誰かが助けてくれることではなく、助けが必要になる頻度がどんどん減っていくことである。
break/fixではなく事前にbreakしなくなるようにすることで顧客体験は最高になるよ、それをするのがカスタマーサクセスの役割だよ、みたいな話だった気がします。
これを実現するには顧客がしたいと思った通りのことがその製品で困らずに実現できること、顧客がしたいことと感じていることと製品が提供できること認識が合致していることが大切だろうなと感じます。カスタマーサクセスの役割ももちろん製品の役割がベースにあってこそなんだよなぁ・・・
初日から最高のカスタマーエクスペリエンスが得られるように管理することは、緊急課題なのだ。
契約の開始時点で顧客の熱量が高い時点での対応がとても大事だよというあたりの話。耳の痛い話だった。

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